【身土不二(地産地消)と経済(大量生産)の折り合いを考える】

皆さん、身土不二という言葉をご存じでしょうか?

「身と土、二つにあらず」、つまり人間の体と人間が暮らす土地は一体で、切っても切れない関係にあるという意味の言葉です。 言葉の起原は大昔の仏典に遡ることができますが、現在では食の思想として「その土地のものを食べ、生活するのがよい」という意味で使われています。

それと似た言葉に地産地消という言葉があります。

農林水産省では地産地消とは、地域で生産されたものを地域で消費するだけでなく、地域で生産された農産物を地域で消費しようとする活動を通じて、農業者と消費者を結び付ける取組であり、これにより、消費者が、生産者と『顔が見え、話ができる』関係で地域の農産物・食品を購入する機会を提供するとともに、地域の農業と関連産業の活性化を図ることと位置付けています。

昨今では、同じような意味で語られることが多い「身土不二」と「地産地消」。それぞれの違いを把握しておくと、より理解が深まるような気がします。これらを実践した例としては、産直市場が分かり易く、どのような形で社会に貢献しているか列記してみました。

  • 化学肥料を使わない有機野菜で安心・安全なものが多い。
  • その土地にあった食材を育てるため、地域の伝統野菜や伝統的な農法を守るこ とにつながる。
  • 有機栽培は土壌へ負荷も少なく、環境保全に貢献できる。
  • 生産者が販売するため、近距離から持ち込まれており、輸送に伴う排出ガスを を抑えることができるとともに、食材への保存剤依存を減らすことが出来る。
  • 時間をかけて丁寧に育てている、意欲的な生産者を直接支援できる。
  • 通常の流通では規格外などではじかれてしまう商品も販売するため、フードロス(食品ロス)の削減につながる。

では日本の現状はどうでしょうか?

経済優先の大量生産が主になっている食品・飲食業界。「全国に一律の食を全国に安定的に!」そんなこと出来るのでしょうか?加工されていない豆乳はそのままにしておけば1週間で腐ります。市販のものは半年もちます。それは豆乳だけではなく、多くの食材で同様のことが起きています。また、天候不順による農作物の不作や経済成長力のある国での食材の取り合いが進んでいます。人口減少・高齢化が進む日本がとてもその競争に勝てるとは思いません。逆の発想で、近未来はわかっているのだから、もっと一人一人に身土不二や地産地消を進めて行く意識が大切だと思います。

消費者がもっと勉強し、たった今の自分の生活=安くてそこそこ美味しければいいよね!の価値観から10年、30年先の食文化を考えて、行動を変えていくことしか解決策はありません。そんな努力と並行して、大手企業も少しでも早く、違った方向に舵を切ってもらうことを祈るのみです。

弊社の食品常温自然乾燥研究所マルカジーリも地元の食材やB品をゆっくり手間暇かけて乾燥し、栄養価をギュッと凝縮しています。賞味期限は3か月と記載していますが、2年経過したものも私はいただいています。少し色は変わりますが、美味しいですよ!そんな形の身土不二や地産地消も大きな社会貢献だと私は信じています。
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